今回は、Photoshop上でM1MaxとIntel Core i9 12900KFの速度比較を検証していきます。
今回使用したM1MaxとWindowsマシンのスペックは以下の通り。GPUの性能はPhotoshopにおいては殆ど影響がないため参考程度としておきます。また、今回はどちらもSSDにPhotoshopをインストールした環境で検証していきます。
M1Max | Windowsマシン | |
CPU | 10コアCPU | Intel Core i9 12900KF |
RAM | 64GB | 64GB(DDR4) |
GPU(スペック差は特に影響なし) | 32コアGPU | RTX2080 Super |
ストレージ | 内蔵SSDストレージ | M.2 SSD |
OS | macOS Monterey 12.1 | Windows10 21H2 |
起動速度比較
画像等を読み込まずに起動だけをした際の時間を計測。計測結果は以下の通り。
M1Max: 2秒50
Core i9 12900KF: 5秒73
M1Maxが2倍ほど速い速度で起動しました。ソフトウェアの最適化とSoCの恩恵を十分に受けた結果といった感じがします。
RAW現像速度比較
今回は100枚の写真データを全て自動補正した上で現像が終了するまでの時間を計測。今回使用した写真は以下の通り。
- 4032 x 3024 (300ppi)
- プロファイル Apple ProRAW
計測結果は以下の通り。
M1Max: 1分5秒
Core i9 12900KF: 2分23秒
思いもしない結果となりましたが、明らかにM1Maxが2倍以上速いです。あらゆるベンチマーク上でCore i9 12900KFの方が明らかにシングル、マルチ共に上回っていますがPhotoshop上では真逆の結果となりました。マルチコアに至っては約1.5倍も上。また、Photoshopはシングル性能が求められるのでi9が若干有利であると想定していましたが残念な結果に。ここまでの差がつくとは。。
スーパー解像度
次はスーパー解像度処理が終了するまでの時間を計測。先ほどと同様にRAW現像速度比較で用いた写真を使用。
計測結果は以下の通り。
M1Max: 4秒43
Core i9 12900KF: 2秒11
こちらはCore i9 12900KFの方が2倍程度速い結果となりました。ここにきて名誉の挽回という感じですが、コア数の違いが影響しているのかはたまたシングルの差なのか決定的な違いがわからないのが率直なところ。
まとめ
まず、モバイル向けCPUがハイエンドでエスクトップ向けCPUと互角に渡り合えていること自体M1Maxの狂気を感じるのですが、規格外なメモリの速度や最適化などが功をなした結果と言えます。また機能によっては(スーパー解像度やスポット修復)12900KFがM1Maxを上回ることもありました。しかし、それでも全体的な安定感はM1Maxに軍配が上がるかなというのが率直な感想です。同じデスクトップクラスのCPUで比較できるようになるまで非常に待ち遠しい。。。